アクチュエーターワイヤーには、形状記憶ニチノールが使用されており、2つの異なる相の間で変態を繰り返す材料特性が活かされています。 室温では、マルテンサイト相状態になります。 ワイヤーは、荷重を加えることにより伸長し、それから、電流またはその他の手段で加熱すると相変態します。
変態温度を超えて加熱すると、回復して、オーステナイト相に変態し、ワイヤーが機能します。つまり、元の長さに戻り、荷重を持ち上げたり、または荷重を加えたりできます。 温度が下がるとマルテンサイト相に戻り、荷重を加えるとワイヤーが再び伸長し、サイクルを繰り返せるようになります。
ニチノールは、独自の特性により、サイズに比して性能を提供します。 アクチュエーターワイヤーは、小型で軽量かつ静かであり、従来のものよりも長持ちします。 さらに、アクチュエーターワイヤーは、取り扱いやすいように、カットされた状態またはスプールで購入できます。
アクチュエーターワイヤーは、多くの場合、スペースが限られ、軽量機器が必要とされる以下のような業種で使用されます。
アクチュエーターワイヤーをご希望の用途で使用する場合は多くの考慮事項があります。 当社のエンジニアリングチームとご相談の際には、以下の情報を参考としてご利用ください。
アクチュエーターワイヤーは、スプールまたは指定の長さで購入可能であり、サイズ範囲やアクチュエーション温度が異なるものが用意されています。 当社のアクチュエーター計算ツールと以下の表を使用して、可能性を模索してみてください。.
製品
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サイズ範囲
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As
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推奨 適用 応力 |
ヒステリシス幅 | ||||||||
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アクチュエーター ワイヤー スプール |
0.0762~0.5842 mm (0.003~0.023インチ) |
70~95°C (158~203°F) |
100~150 MPa (14.5~21.75 ksi) |
30±5°C (54±9°F) |
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1 m 指定の 長さ |
0.1524~0.5842 mm (0.006~0.023インチ) |
50~95°C (122~203°F) |
100~150 MPa (14.5~21.75 ksi) |
30±5°C (54±9°F) |
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注 | ||||||||||||
Asおよびヒステリシス幅は、適用応力150 MPaに基づく値です。 推奨適用応力の値は、ストローク性能と疲労寿命が最大の場合の値です。 この範囲外の適用応力も、アクチュエーターの設計要件によっては使用が可能です。 |
アクチュエーターワイヤーの設計では、いくつかの特定の用語が使用されます。 エンジニアと相談する際に認識を共有できるようにするため、最も重要ないくつかの用語を以下に記載して説明します。
アクチュエーターワイヤーに加え、当社の他の加工技術や試験機能もご利用になれます。 アクチュエーターワイヤーは、ご希望の用途に合わせてカスタマイズされるので、その他の加工や試験の評価は個々のケースに応じて行われます。 詳しくは、最寄りの営業窓口までお問い合わせください。