NDR® ワイヤーは、熱処理かつ機械的加工により、ナノスケールの金属組織を実現いたします。 このメリットにより、高サイクルでの機械的荷重に対する材料の耐損傷性が高まります。
*NDR® ワイヤーは非析出硬化とノンセンシタイジングのインプラントグレードの合金を使用してのみ製造できます。
NDR®加工により、合金の化学特性または原子構造を損うことはありません。その他、密度、電気抵抗、熱伝導率、熱膨張係数などの特性は元のワイヤーのものとほぼ同じです。
NDR® ワイヤーのパフォーマンスは基となる組織構造によるものです。 以下 (左) は一般的な微細構造で、各粒子の平均の広がりは 2 ミクロンです。 右の図の NDR® ワイヤー組織の特徴は、200 nm の規模です。
NDR®ワイヤーの引張強度などの機械的特性は、NDR®加工前とほぼ同じです。下表に35N LT®の3つの典型的な特性を示します。
35N LT® NDR®ワイヤー | 35N LT® 従来型ワイヤー | |||||
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テンパー | ANLD | 硬化 | スプリング | ANLD | 硬化 | スプリング |
引っ張り強度GPa (ksi) | 1.45 (210) |
1.79 (260) |
2.21 (320) |
1.31 (190) |
1.79 (260) |
2.21 (320) |
0.2%降伏点GPa (ksi) | 1.31 (190) |
1.45 (210) |
2.00 (290) |
0.69 (100) |
1.45 (210) |
2.00 (290) |
破断歪み (%) | 15 | 4 | 2 | 35 | 4 | 2 |
疲労強度GPa (ksi) | 1.14 (165) |
1.21 (175) |
1.14 (165) |
0.62 (90) |
0.83 (120) |
0.93 (135) |